Objective-C 入門(2) Mac OSX で `hello, world'

ソフトウェア Objective-C

Mac OSX で `hello, world'

昨晩のネタ を OSX でコンパイルするには、Makefile を書き換える必要があります。

といいますのも、この hello, world に出てくる NSString というクラスが、
言語の標準仕様に含まれる std::string のようなものではなくて、
単に Foundation という OPENSTEP のフレームワークに含まれているクラスライブラリで、そのリンクの指定を Makefile に書いていたからです。
＃Visual C++ なら MFC の CString といった感じ

Linux 用 Makefile の、



LDFLAGS = -lobjc -L/usr/lib/GNUstep/System/Library/Libraries/ -lgnustep-base
は、OPENSTEPの互換品であるGNUstepのライブラリをリンクするための指定なのです。

OSX は OPENSTEP 直系の OS なので、GNUstep など使わなくても最初から Foundation が使えますが、LDFLAGS の指定がちょっと独特です。
具体的には、



LDFLAGS = -framework Foundation
とします。

これで昨晩のネタがばっちり OSX で動くようになりました。

Makefile



CC      = gcc

CFLAGS  = -Wall -g

LDFLAGS = -framework Foundation
LD      = gcc
HELLO   = hello
SRCS    = main.m Hello.m
HEADS   = $(SRCS:.m=.h)

OBJS    = $(SRCS:.m=.o)
all: $(HELLO)
clean:

        $(RM) $(RMFLAGS) $(OBJS) $(HELLO)
$(HELLO): $(OBJS)

        $(CC) $(LDFLAGS) -o $(HELLO) $(OBJS)
.SUFFIXES:.o .m

.m.o:

        $(CC) -c $(CFLAGS) $<

コンパイルと実行



% make

gcc -c -Wall -g main.m 

gcc -c -Wall -g Hello.m 

gcc -framework Foundation -o hello main.o Hello.o

% ./hello

hello, world