お客さんの声を聞いて初めてわかった ネットワークで連携して便利なだけが能じゃない

大阪出張は、あるゴルフ練習場さんに新しく作ったシステムの紹介のために行きました。


以前からリニューアルの相談を受けていたので、今回の新しいシステムを紹介すればきっと気に入ってくれるだろう!と、意気込んで行きましたが、実際のところお客さんの要望からかけ離れた提案でした。
今回提案したのは、ICカードが使えるボール貸出機と、それと連動して売上などを自動集計して帳票を出せるシステムです。
従業員の勤怠管理などもできます。
もちろん、機器やサーバはネットワークでつながっています。


ところが、お客さんは、

は、都合が悪いとおっしゃっていました。


今までの運用形態に慣れた利用者さんは、カードの仕組みが変わることに非常に抵抗があるということがひとつ、
それから、ネットワークで高度に連携したシステムでは、練習場のスタッフのみではトラブル対応ができない。
ということが、理由だとのことでした。


お客さんの要望は、とにかくシンプルにして、一つ一つのボール販売機がスタンドアロンで最低限動作するというものでした。
システムを作っているときは、まさかそんな要望があるとは思っていなかったのですが、実際に対面して話をじっくりするとそれは、なるほどと納得がいくものでした。


作り手は、より便利に、高度な機能を、と、考えがちですが、全てのお客さんがそれを望んではいないということですね。
もちろん、作り手は技術的な知識はお客さんよりも持ち得ているので、社会が進歩するためにお客さんに便利さをアピールすることも大事だと思います。
でも、行き過ぎると単なるお節介、ありがた迷惑になってしまいます。
営業も行う作り手としては、そのあたりもきちんと意識して、これからも取り組んでいかなければと感じたのでした。